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「違法」で建っている実家の活用方法とは?

日本の家は、
建築確認(注)を取得してから、
実際に建築することができますが、

そもそも、
建築確認を取得していなかったり、

取得したけれど、
その通りに建てていない家も、
実際には多く存在します。


また、本来、
建てられない場所に家が建っていたり、

昔は建てられたけど、
今は建てられなくなった家もあります。


こうした、
現在の法律や基準に合っていない、
いわゆる「違法建築」の家は、
活用するのも結構難しくなります。


建築された時期に関わらず、
基準に合っていないわけですから、

その家が安全に暮らせる家である
根拠がありません。


そのため、いくら築年数が浅くても、
行政の許可などが必要な活用には
利用できません。


また、違法建築の家の売却は、
購入者側からすると、
住宅ローンが利用できないので、
売却しづらいです。


こうした状況を踏まえ、
違法建築の実家の活用の選択肢を
以下に挙げてみました。


実家が違法に建っているかどうかは、
役所への調査などでわかりますので、


実家の活用方法を考える前に、
実家が違法に建っていないかどうか?
確認してくださいね。


◉違法に建っている実家の選択肢

【売る場合】
・相場より安く売る。
・建物を解体して、土地で売る。

【貸す場合】
・DIY型賃貸借で貸す。


(注)
建築確認とは、建てようとする家が、
法律や基準に合ってるかチェックする
行政の審査のことです。

DIY型賃貸借とは?

費用をかけずに
実家を活用する方法として、

「DIY型賃貸借」

という賃貸方法があります。


「DIY型賃貸借」とは、
国土交通省でガイドラインを出している
賃貸の形です。


国土交通省発行の
「DIY型賃貸借のすすめ」では、
DIY型賃貸借を
以下のように定義しています。


【DIY型賃貸借のすすめ】
https://www.mlit.go.jp/common/001127624.pdf

「工事費用の負担者が誰かに関わらず、 
 借主の意向を反映して 
 住宅の改修を行うことができる 
 賃貸借契約やその物件」


またDIYとは

「do it yourself の略語で、
 一般的には自らの手で
 日曜大工等を行うことですが 、

 ここでのD I Y工事とは、
 専門業者に頼んで行う工事も含む」 

と記載されています。


 簡単にいうと、

「借りる人の好きなように 
 リフォームできる賃貸住宅」

ということです。


従来からの賃貸住宅は、
傷つけたり勝手に改装したりすると、

退去時に原状回復を
借りた人の負担で行うのが一般的です。
(借りた時の状態に戻すことです。)


これは一般的な
賃貸契約の内容一つですが、

ライフスタイルも多様化し、
インテリアや住宅についての情報も
インターネットで
簡単に、大量に入手できる現在、

自分の好みや必要に応じて
お部屋をアレンジしたいニーズも
多くなってきました。


また、
売却を前提として賃貸するのであれば、

「借りる人の
 好きなようにしてもいいですよ!」

「退去するときは、
 元通りにしなくてもいいですよ!」

というスタンスで貸すこともできます。


言い換えると、

「いずれ売るのだから、
 どう使ってもいいですよ!」

という考え方です。


 もちろん、
「どう使っても」といっても、
公序良俗に従った一般的な常識のもと、
貸す側の事情や意向等もありますので、

貸し方については
ケースバイケースにはなりますが、

自分の住む場所を好きなようにして、
住みたい、利用したいというニーズは、
絶対的にあります。


しかも、退去するときに、
元どおりにしなくてもいいのであれば、

退去時の費用負担を気にせず、
充実した賃貸生活を楽しめるので、

借りる人にとっても
メリットは大きいでしょう。


さらに一戸建であれば、
好きなようにできる範囲が、
外観や敷地内まで広がるので、
アレンジできる幅はより一層広がります。


そして借主の要望に沿ったアレンジを、
借主の責任と費用で行ってもらえば、
貸す側もリフォーム費用をかけずに
貸すことができます。


また、借主が退去した後も、
リフォームなどしてもらっていれば、

逆に、家の状態が、
良くなっていることもあるでしょう。


古くて、ボロボロだからこそできる
「DIY賃貸借」。


費用をかけずに実家を活用したい、
どうせ壊すつもり、売るつもり、

とお考えになられているなら、
ぜひ、ご検討されてみてください。


このように

「空き家になった実家をどうするか?」

と漠然と考えれる方は多いですが、


どのように活用するかで
かかる費用はかなり差がでてきます。


例えば、以下の事例の場合、
どのような対応をすると
どれだけ費用がかかるのか?
5つのパターンをご紹介いたします。

【事例】
家の広さ:30坪(約100㎡)
築年月:昭和44年11月
土地の売却相場:300万円
普通程度にモノがある。

1.壊して土地で維持する場合

売却・収入金額0円ー解体費用150万円-片付け費用60万円ー税金年12万円×10年=▲330万円

 

2.そのまま売却する場合

土地売却金額300万ー片付け費用60万円ー解体費用相当額150万円=90万円

3.壊して土地で売却する場合

土地売却金額300万ー片付け費用60万円ー解体費用150万円=90万円

 

4.ほったらかしにする場合

売却・収入金額0円ー税金年2万円×10年=▲20万円

 

5.人に貸す場合

①10年間、月3万円で貸すと、
賃貸収入 月3万円×12ヶ月×10年
360万円

②その後、そのまま売却すると

土地売却金額300万ー片付け費用60万
ー解体費相当額150万円
=90万円

③10年間の税金・保険
税金年2万円×10年+火災保険20万円
40万円

10年間の収支
=①+②ー③

=360万円+90万円ー40万円
410万円

※売却時と賃貸収入の税金の計算は、
 考慮していません。

※各項目の試算数値は以下の設定です。

・解体費用
 家の広さ(坪)× 5万円(木造)
 解体費についてはこちら

・片付け費用(普通) 60万円
 片付け費用についてはこちら

・税金=固定資産税 
 家あり  年2万円
 土地だけ 年12万円
 固定資産税についてはこちら

・火災保険 
 保険金額1000万円、保険期間10年
 木造、地震保険あり、家財なし

どのような選択を行っても
コストはかかってしまうのですが、

選択によって
マイナスが大きくなったり、
逆に収益が上回る

ことを実感していただくために
事例として記載しました。


ご自身の実家の場合、どうなるのか?

知っておきたいと思われましたら、
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