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実家に親が1人で暮らしている場合

実家でそのまま暮らす場合、
最も心配なのは、

病気になったり、
怪我をしたりした時の対応です。


いつも誰かが
そばにいるわけではありませんので、

平時、緊急時とも安否確認できる対策は
しておきたいですよね。


平時の対応としては、

訪問介護ヘルパーの方や
行政の高齢者担当の方などに、

定期的に訪問、連絡してもらい、
安否を確認してもらうなど、
考えられます。


自分でできることであれば、
親へ毎日・定時に電話することも、
有効な安否確認の方法です。


緊急時の対応としては、
センサーやセキュリティシステム
を設置して、

異変が感じられた場合に
駆けつけてもらうなど考えられます。


家自体のことを考えるなら、

実家で過ごすことになるので、
すぐに空き家にはなりませんが、

長期的に住むことを考えた
実家のメンテナンスは必要です。


事故や災害被害が起こらないように、
古い設備の交換や屋根・外壁の塗装
といった改修工事であったり、

段差をなくしたり、手すりを付けたり、
高齢の親が生活しやすく、

転倒など家の中での事故が
起きないような、
介護リフォームも必要でしょう。


言い換えると、

実家で安心して長く暮らすために、
家にかける費用もかかってくる、

とも言えます。


高齢の親の生活を
支援・見守りする体制づくりと、

安心・安全な生活空間にするための
実家のメンテナンス

この二つが、
実家で親が1人で住み続けるためには
必要なことです。

実家の相続の特徴とは?

相続とは、人がなくなり、
その故人が所有していた財産を、
次の世代に引き継ぐことです。


不動産、預金、金融資産、芸術品など、
故人が所有していた様々な財産を、
誰かが何かを引き継ぐことになります。


日本の代表的な相続財産は不動産で、
実家の土地と建物も、当然該当します


相続が起こることによって、
様々な問題や心配事が出てきます。


具体的には、

相続財産をめぐる人間関係、
相続税の納税

が代表的な問題です。


その中でも、実家の相続は、
少し他の相続財産とは異なります。

それは、
相続してからの負担が大きいことです。


固定資産税の支払いや
維持管理費の負担、

周囲の人たちとのやりとり、
防犯、防災、防火対策、などなど、

金銭的にも、時間的にも、精神的にも、
相続してから負担が多いのが特徴です。


そして、
相続後の負担や相続財産の配分での、
問題やトラブルも多く、

税理士、司法書士、弁護士といった
専門家が必要なシーンも多くなります。


相続が発生したら、
遺族と話し合うことになりますが、

誰が相続の権利があるのか?
相続される財産は、
何がどのくらいあるのか?

これを把握することが、
まずやるべきことです。


実家の相続については、

不動産価値があるから相続したい、

と考える人と

持ってても、売れないし、
税金がかかるだけだからいらない、

という人の、大きく2つに分かれます。


実家がどれくらいで
売れるのか?貸せるのか?

実家を担保に借入があるのかないのか?

実家をめぐるトラブルはないのか?

などなど、
実家の相続を考えるにあたって、
確認することはいろいろあります。


親が元気なうちは相続の話はしづらい、
と思うことはあるでしょうが、

相続が発生してから揉めないよう、
可能な限り、親が元気なうちから、

実家で今まで起こった出来事や、
実家以外の財産の確認など、

時間をかけて、少しづつ話し合って、
相続対策をしていきたいですね。

 

実家が空き家になる理由

実家が空き家になる主な理由には、
以下のようなことがあります。

・親が他界。
・親が高齢者施設へ入居。
・親との同居。

他にも様々な理由はありますが、
空き家が問題になる多くのケースは、

「親が高齢になった」
「相続が発生した」

ことが理由です。


こうした理由で空き家が増えることで
今日本では「空き家問題」が
社会問題になっていますが、

実家が空き家になると、
なぜ問題になるのでしょうか?


主な問題を挙げると以下の通りです。

・不審者が出入りするかもしれない
 (防犯上の不安)

・台風や地震で壊れるかもしれない。
 (防災上の不安)

・放火の可能性がある。
 (防火上の不安)

・不法投棄されるかもしれない。
 (ゴミ捨て場になるかも)

・雑草が生え、虫が多くなり、
 猫などが住み着く。

 動物の糞尿で臭ったり、
 病気が発生するかもしれない。
 (衛生上の不安)

・見た目、印象がよくない。
 (周囲の美観を損ねる)

・空き家が壊れたりすることで、
 怪我をしたり、
 事故が起こるかもしれない。
 (安全上の不安)


いろいろな問題がありますが、
共通することは、空き家になると、

「周囲に迷惑がかかる」

ということです。


空き家の当事者は、緊急でなければ、
特に急ぐこともないかもしれませんが、

周囲の人は、

「いつ何が起こるかわからない不安」

を常に抱えています。


そのため、
行政は住民の暮らしを守るために、

空き家を減らすべく、懸命に、
空き家対策に取り組んでいます。


また空き家の当事者にとっても、
空き家のままにしておくことで、

・固定資産税などの維持費がかかる。

・空気の入れ替え、草むしりなど、
 メンテナンスしに行くのが大変。
 (時間、交通費等の負担がある)

・周囲の人からのクレームを受ける。
 修理費や損害賠償など、
 お金の問題に発展する可能性がある。

などの、問題を抱えることになります。


空き家を放置しておくことで、
いいことはありません。


そのために、
実家の空き家対策は
行う必要があるのです。


逆にいうと、
空き家を解消することで、
周囲の不安を取り除き、
人や社会に貢献できるとも言えます。


そして、
実家を売ったり貸したりすることで、
自身の収入やメリットにもつながり、

今後のライフプランを
豊かにする可能性も出てきます。


社会の不安や問題を解決し、
自身の人生をデザインするためにも、
実家の空き家対策は必要なのです。


このように

「空き家になった実家をどうするか?」

と漠然と考えれる方は多いですが、


どのように活用するかで
かかる費用はかなり差がでてきます。


例えば、以下の事例の場合、
どのような対応をすると
どれだけ費用がかかるのか?
5つのパターンをご紹介いたします。

【事例】
家の広さ:30坪(約100㎡)
築年月:昭和44年11月
土地の売却相場:300万円
普通程度にモノがある。

1.壊して土地で維持する場合

売却・収入金額0円ー解体費用150万円-片付け費用60万円ー税金年12万円×10年=▲330万円

 

2.そのまま売却する場合

土地売却金額300万ー片付け費用60万円ー解体費用相当額150万円=90万円

3.壊して土地で売却する場合

土地売却金額300万ー片付け費用60万円ー解体費用150万円=90万円

 

4.ほったらかしにする場合

売却・収入金額0円ー税金年2万円×10年=▲20万円

 

5.人に貸す場合

①10年間、月3万円で貸すと、
賃貸収入 月3万円×12ヶ月×10年
360万円

②その後、そのまま売却すると

土地売却金額300万ー片付け費用60万
ー解体費相当額150万円
=90万円

③10年間の税金・保険
税金年2万円×10年+火災保険20万円
40万円

10年間の収支
=①+②ー③

=360万円+90万円ー40万円
410万円

※売却時と賃貸収入の税金の計算は、
 考慮していません。

※各項目の試算数値は以下の設定です。

・解体費用
 家の広さ(坪)× 5万円(木造)
 解体費についてはこちら

・片付け費用(普通) 60万円
 片付け費用についてはこちら

・税金=固定資産税 
 家あり  年2万円
 土地だけ 年12万円
 固定資産税についてはこちら

・火災保険 
 保険金額1000万円、保険期間10年
 木造、地震保険あり、家財なし

どのような選択を行っても
コストはかかってしまうのですが、

選択によって
マイナスが大きくなったり、
逆に収益が上回る

ことを実感していただくために
事例として記載しました。


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